なぜホワイトノイズを聞くとよく眠れるのか?

2017年6月14日

古いテレビにみられる「ザー」という砂嵐の音は、赤ちゃんを泣き止ませて、寝つきやすくする効果があるといわれています。

実際に、「サー」と聞こえるホワイトノイズを始め、「ザー」と聞こえる雨音や機械音、母親の胎内の音に近いピンクノイズなどは、良質な睡眠をもたらし、勉強や仕事の集中力を上げる効果もあることが分かっています。

ホワイトノイズは、決して最もダイナミックな(大きな)サウンドというわけではありませんが、音の性質や構造上、脳の睡眠を妨げる騒音を遮断する可能性があります。

ここでは、ホワイトノイズがなぜ睡眠を向上させるのかについて、ホワイトノイズの音の構造をもとに分かりやすく紹介します。

ホワイトノイズとは

音には、たくさんの異なる周波数(1秒間で振動する回数)がありますが、ホワイトノイズとは、全帯域にわたるひとつひとつの周波数をほぼ均等に持ったノイズです。音で表現すると「サー」といった単調で、かつ、予測可能で退屈な音です。

しかし、それがまさに、寝ている間の脳に必要な音だったのです。

睡眠とホワイトノイズの関係

人は、たとえ寝ているときであっても、危険を感知するために耳では周囲を警戒しています。目は閉じても、耳から入った情報は脳に届けられます。

そのため、夜に騒音にさらされていると、安定した睡眠が得られなくなってしまいます。

寝ている間に、騒音を耳にした場合、まず、心拍数が上がり、血圧が高くなります。それによって目を覚ますことさえあります。

特に眠りの入り口となる初期段階は、睡眠が浅いので周囲の音による影響を受けやすく、ちょっとした物音ですぐに目が覚めてしまいます。

そこで活躍するのが「ホワイトノイズ」です。

ホワイトノイズの睡眠改善効果

ホワイトノイズは、騒音をかき消す効果があります。

そのため、騒音が気になって眠れないときや仕事に集中できないときに聞くと、まるで周囲の音が遠ざかったように、あるいは小さくなったように感じさせます。

ノイズという響きから、不快なものを連想したり、ホワイトノイズがかえって睡眠の邪魔になったりするのではないかと疑う人もいるかもしれません。

しかし、ホワイトノイズのような単調な音は、脳が無視しやすいので、睡眠の妨げにはなることはほとんどないようです。

結果的に、睡眠を妨げるような周囲の雑音を遮断し、眠りやすい環境づくりの助けとなります。

ある研究では、ほどよい雑音は創造力を高め、脳で行われる情報処理能力を高めるとさえいわれています。

最近では、睡眠を向上させるために、ホワイトノイズを人工的に作り出す装置やCDなどを販売している企業もたくさんあります。携帯のアプリの開発も普及していており、手軽にホワイトノイズを聞くことができるようになりました。

しかし、もっと身近なところでは、旧式の扇風機のファンの音もホワイトノイズになります。