運動を習慣化するとあなたの体はどう変化していくのか

2018年2月 5日

近年、アメリカでは、ダイエットや老化予防、健康的な生活を送るなどさまざまな目的で、習慣的に運動をはじめる人が増えています。

実際に、近所をジョギング、または、ウォーキングするにしても、フィットネスやジムに通うにしても、運動を習慣化できると、体の変化が十分に期待できることがさまざまな研究によって明らかにされています。

ここでは、習慣的運動を始めた場合に、体に起こる変化について、開始時から時間の経過にそって、筋肉やミトコンドリアの生成量、最大酸素摂取量、骨の変化などを中心に、分かりやすく紹介します。

よりアクティブなライフスタイルを送るには、時間と労力、そして、継続への決心が必要ですが、運動を習慣的に行うことで、最終的に、真に価値あるものを手にできます。

運動を始めた頃の変化

運動を始めたばかりの頃は、おそらく自分が機敏で精力的になったように感じるかもしれません。これは、体が心拍数を上昇して、脳へ届ける血液と酸素量を増加させるためです。

しかし、翌日には、(遅発性)筋肉痛の打撃を受けるでしょう。筋肉痛による痛みは、約72時間ほど続くかもしれませんが、幸いなことに、習慣的に同じ筋肉を鍛え続ける限り、同じような痛みが再発する可能性は低くなるといわれています。

ミトコンドリアの生成量が増える

運動を始めてから、数週間のうちに体内では、「ミトコンドリアの生合成」と呼ばれる過程を経て、徐々にミトコンドリアの生産量が増えていきます。

ミトコンドリアは、体細胞の一部で、炭水化物や脂肪、タンパク質をエネルギーに変えて、筋肉の曲げ伸ばしや収縮するために使われています。

研究では、ミトコンドリアは、6週間から8週間かけて最大50%まで増やせることが示されており、細胞のミトコンドリアが増えると、体が運動に適応できるようになって、持久力は増します。 この時点で3マイル走るように言われたとしても、もはや運動を始めた頃ほどつらくは感じないでしょう。

結果が出始める6ヶ月後

6ヵ月後には、今までの努力の結果が見えるはずです。

トレーニングが、筋力トレーニングに重点を置いたものであれば、筋肉が形作られて、見た目にも変化が分かってきます。

エクササイズプログラムでは、最初の6ヶ月以内に50%の脱落率が見られることが分かっていますが、この6ヶ月を乗り越えられると、習慣的運動を維持できる可能性が高まります。

9ヶ月後には最大酸素摂取量(VO2max)が増加

心臓の働きを見ていくと、習慣的な運動を続けた場合、9ヶ月の間に、最大酸素摂取量(VO2max)が約25%増加するといわれています。

最大酸素摂取量(VO2max)は、フィットネスの指標としてよく使用される数値で、身体が筋肉に酸素を運ぶことができる割合を指します。マラソンの世界では、基本的に、最大値が高いほど、より速くより長く走れることを意味します。

たとえば、最大酸素摂取量(VO2max)が60%から25%増加して85%になると、同じ時間内で走行距離を約20%伸ばすことができます。つまり、6分間マラソンをした場合、運動を始めた頃は、2kmくらいしか走れなかったかもしれませんが、9ヶ月後には、2.5kmも走れるようになっています。

1年後には骨が強くなる

1年間の習慣的な運動の後、あなたの骨密度は高くなり、骨粗鬆症のリスクが軽減します。

研究によると、定期的なレジスタンストレーニング(筋肉に抵抗をかける運動)を、有酸素運動と組み合わせて12ヶ月間行った場合、骨粗鬆症の予防や改善が期待できることが分かっています。

習慣的な運動を続けることのメリット

習慣的な運動を長期間続けるメリットは、健康だけではありません。

あなたの銀行口座には、少し余裕が生まれているかもしれません。

ある研究では、週に5日間、少なくとも30分以上は運動する高齢者は、心臓関連の健康問題だけで、年間で、平均約2,500ドルの医療費を節約できることが明らかになりました。

また、関節炎や2型糖尿病、認知症、乳癌や結腸癌のような特定の癌を発症する危険性も低くなり、さまざまな統計から、運動をしない人よりも長生きする可能性が高いことが分かってきました。

さらに、習慣的な運動は、コルチゾールやアドレナリンのようなストレスホルモンのレベルを減らすため、不安やうつ病の危険性を低下させます。つまり、より幸福感を感じながら長生きできるというわけです。

習慣的運動のやり方と注意点

もちろん、上記のようなメリットはトレーニングのやり方や体への負荷の度合い、運動の頻度や時間によって異なります。健康的なライフスタイルには、バランスの取れた食事も不可欠です。

米国保健福祉省によると、18歳から64歳の平均的な成人は、1週間に合計2時間30分以上、自転車漕ぎやウォーキングのようなゆるやかな運動をすることを推奨しています。

さらに、週に少なくとも1時間15分は、ランニングや水泳といった中程度から高程度の負荷をかけたトレーニングを組み合わせるとより良い結果が導けるといわれており、筋力アップを目的としたレジスタンストレーニングを週に2日取り入れることで、持久力も向上します。

最後に、運動をはじめるときに、心にとどめておくべきことがあります。それは、急にペースを上げるのではなく、徐々にペースや筋肉への負荷を高めていくことです。

それによって、怪我を予防しながら、より一層エネルギーを発揮しやすい体に変化させていくことができます。賢く、持続的に運動をすれば、マラソンに参加することも、もはや夢ではありません。