壁への「足上げ」が心と体にもたらす素晴らしい健康効果

2017年7月 3日

一日の終わりに、全身を脱力したまま壁に沿わせて足を上げてみてください。

ただ、心を落ち着かせて、胸(心臓)や頭に向けての血液やリンパの流れがよくなるように姿勢のバランスを意識しながら。

驚いたことに、たったこれだけで、血液やリンパ液などの循環を促し、神経系を落ち着かせながら体を内部から整える効果があるといわれています。

実は、たったそれだけで?と拍子抜けするような受動的な動きのなかにも、優れた効果を生み出す理由がいくつかあるのです。

ここでは、この「足上げ」運動を毎日短時間行うだけでもたらされる体や心への素晴らしいメリットについて紹介します。

「足上げ」運動は、座り仕事や立ち仕事が多い人、また、循環機能の低下による足の疲れやむくみで悩んでいる人などには特におすすめです。

足上げのやり方のポイント

まず、できるだけお尻を壁に近づけて、足をまっすぐ上に上げてください。

足を上げたときに、お尻が壁に近くなるほど、背筋が伸びて曲がった腰(腰椎)を解放しやすいL字型になります。これは、ハムストリング(膝から太ももにかけての背後にある大きな筋肉)やお尻周りの筋肉のストレッチに有効な角度で、背中の緊張をほぐして、腰の痛みをやわらげる効果が期待できます。

このとき、腰の下に小さなクッションを置くと、骨盤底筋の緊張が自然にゆるみ(
骨盤底リラクゼーション効果もあり)、楽な姿勢で壁に沿わせた足を垂直に上げることができるでしょう。

腕は伸ばして床に置き、完全に力を抜きます

体勢が難しい場合は、枕を頭の下に置いたり、手をおなかの上や床に広げて置いたりして、本当にリラックスした姿勢になるように調整してください。

そして、呼吸に集中します。鼻から深くゆっくりと息を吸い、長く吐きます。これによって、一種の瞑想的な状態を呼び起こすでしょう。

十分なメリットを得るためには、足を上げた体勢を15分から20分間は維持し続けなければならないので、必ず腰や足首など、体を締め付けない楽な服装で行いましょう。

もしどうしても時間が取れないときは、1、2分だけでもいいので、ぜひ毎日続けてみてください。

足上げの効果

ただ「足を壁に立てかけるようにして高く保つだけ」という非常に単純なエクササイズのように感じるかもしれませんが、下記のように、体の血行を上げ、滞ったリンパの流れを解消するだけでなく、心をストレスから解き放って神経系を落ち着かせるなど素晴らしいメリットをもたらしてくれます。

さらに、これを毎日続けることによって、心身に得られるメリットはますます増えていくでしょう。

足の疲れを解消する

足上げは、たった20分間行うだけで姿勢の軸(身体の中心となる軸)を整え、体のコリやハリをほぐす効果があるといわれています。

特に一日の終わりに不快感を生じやすい足からお尻にかけてのハリや疲れを取るには、最善の方法です。

足のむくみをやわらげる

足のむくみは、腎臓から生じる循環トラブルが原因であることがほとんどです。

そのため、足を高く上げることによって、重力の力を借りて、妨げられていた循環システムの流れ(主に心臓にもどる血液を運ぶ血管(静脈)の流れ)を促すことができます。

特に一日中立ち仕事や座り仕事をしていると、足から心臓に向けての循環が悪くなり、過剰な水分が蓄積して足がむくみやすくなるため、一日の終わりに、足を高くして、滞ってしまった血液やリンパの流れを解消する手助けをしてください。

神経系を落ち着かせる

足上げの姿勢は、筋肉を過度な緊張や負荷から解放し、神経系をリラックスさせます。さらに、呼吸を改善する手助けにもなるため、より多くの空気を体内に取り込めるようになります。

一般的に、体にかかる負担は、おなかや首、こめかみの領域に集中するといわれ、壁に足を置くと、重力の力がこれらの領域の問題を和らげる効果があるといわれています。

消化機能を改善する

足を上に、そして頭を地に接するこの姿勢は、腸の働きに有利であり、消化器系の働きを改善します。長期的に行うことによって、栄養の吸収を助けて便秘を防ぎ、体を内部から回復させていきます。

心を落ち着かせる

足上げの姿勢は脳の酸素供給に適しており、それに深い呼吸を組み合わせることで、心拍数を低下させ(血圧の調整)、弛緩反応を誘発します。

その結果、心を素早くリラックスさせる効果があり、それが不安やストレス、不眠症の軽減に役立ちます。15分間から20分間続けることで、心が休まり、静かな幸福感で満たされていくでしょう。

ヨガにおける足上げの意味

壁やクッションでサポートしながら行う「足上げ」は、ヨガの世界で「Viparita Karani(ヴィパリタ・カラニ)」という精神と体をリラックスさせ、ストレスと緊張を和らげるポーズとして知られています。

ヨガにおける目的は、重力を利用して、生命活動を支える循環システム全体に対する重力の影響を逆転させ、リンパの停滞や血液不良を改善するとともに、人体内における根源的な生命エネルギーを上向きに流すことで心と体を修復させることです。

逆立ちや肩立ちといったヨガポーズと同じような目的で行われますが、手や肘、または、毛布で腰やお尻を支えるので、柔軟性や筋力をあまり必要とせず、より楽な体勢でできます。

この足上げポーズのバリエーションには、両脚を上げたまま、足の裏を合わせたり、左右の足を広げたりするなどがあります。

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