背泳ぎの基本的な泳ぎ方|初級

背泳ぎの基本的な泳ぎ方水泳教室

背泳ぎの基本的な泳ぎ方やストロークのポイントについて、水泳コーチであるフィリップ・トリエッロ氏が初心者にも分かりやすくアドバイスしたものを紹介します。

背泳ぎを泳ぐときは、まず、背浮きから始めて、受けるようになったらキックと腕のストロークの練習を加えましょう。

フィリップ・トリエッロ氏は、競泳選手、サーファー、ライフガード、水泳インストラクター、ジュニア ライフガードインストラクターとして活躍。

背泳ぎは、息継ぎの必要がないため、水泳競技の中では快適に泳げる種目のひとつです。

背泳ぎの基本的な練習方法

背泳ぎは、背浮き(仰向けで水面に浮く)ことから始めます。

仰向けになってあごを上げて頭を下げ、おへそを真上に浮かせるイメージで浮きます。

この時、多くの人が、鼻や口から水が入るのを怖がって呼吸を止めてしまう傾向があるので、自然に呼吸を続けるように意識してください。

体の力を抜いて、リラックスした自然な姿勢で浮くことができたら、足と腕の動きをプラスしていきます。

背泳ぎのバタ足

まず、骨盤を水面に突き出すような姿勢になり、上下幅を小さく、すばやく動かしたバタ足をし、続いてストロークを取り入れていきます。

ストロークの練習・ポイント

背泳ぎにおける水中でのストロークの腕の動きは3段階で考えます。

体側から手の平を内側に向けて親指をまっすぐ真上にあげます。

手の平を外側に返して、腕をしっかりと伸ばしたまま頭上で小指から水面に入れます。できるだけ遠くの水をつかむイメージで入水します。

入水時の手が、頭の上をクロスする(中心より内側に入る)くらいまで不自然に腕を頭に近づけすぎることがよくありますが、背泳ぎの手は、頭上ではなく、肩の延長線上くらいの方が生産性の高い泳ぎができます。

伸びの動作を入れながら水を手の平でキャッチ(水に入れる)した後、体の近くを通して(プル)、後方に押し出します(プッシュ)。

体の傾きがないまま無理やり行わないこと

プルの時は、クロールのハイエルボのように肘を曲げて、プッシュでは、水面により近いところでお尻に向けて水を押し出します。その後、水中にある親指から、手を抜きます。

手の入水は小指から、抜くときは親指から、力を入れないで水の抵抗を減らすように行います。

これを左右交互に繰り返します。

手を戻す「リカバリ」での肩の使い方とポイント

背泳ぎの「プッシュ」で水を押し出した後、水面上を通って手を戻すまでを「リカバリ」といいます。

リカバリ自体は、推進力に関係ないとおろそかにされてしまう傾向がありますが、実は、このリカバリーがうまくできると、背泳ぎの体の回転(傾き)を促して水の抵抗を少なくするメリットがあります。

ポイントは「肩の使い方」でリカバリーをリードするイメージです。

肩を高く保ち、できるだけ顔に近づけます。正面からみたときの肩幅が狭くなるため、それだけ水への抵抗を最小限に。

ただし、肩を押し上げるのではなく、体を回転させて、少し肩をすくめるようにしてリカバリーを開始すること。

背泳ぎはテンポよく泳ぐ

背泳ぎは、水しぶきをたてないような手のクリーンな入水リカバリーとプルでの体を傾きも大切ですが、それを意識しすぎると、テンポが遅れてスピードが落ちることがあるので注意が必要です。

ストロークの一つ一つの腕の動きや繋がりを意識してください。

片側から、反対の腕に繋げる動きは、テンポよく、キレのある動きできびきびと行いましょう。テンポを維持することで、ストロークに勢いが生まれるでしょう。