薄手の毛布2枚は、厚手の毛布1枚よりも暖かい。
これには、熱伝導率が関係しています。毛布と毛布の間に空気(熱伝導率の低い素材)の層があり、それが断熱材となって体温を逃がさないからです。
以下に熱伝導率とは何かをもとに、薄い毛布の2枚重ねが暖かい理由を分かりやすく紹介します。
熱伝導率とは
まずは、熱伝導率についてみていきましょう。
熱は、温度の高い方から低い方へ移動します。
熱伝導率とは、この熱の移動のしやすさです。
熱伝導率が大きければ熱が移動しやすくなり、逆に低ければ熱は伝わりにくくなります。
そして、この熱伝導率は、素材の種類によって異なります。
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熱伝導率の低い素材
たとえば、空気や木材、ガラスは熱伝導率の低い素材で、熱が逃げにくいものです。特に空気の熱伝導率の低さは際立っています。
この熱伝導率を毛布で考えてみましょう。
厚い毛布1枚では、体温を大気中に簡単に逃がします。
しかし、毛布を2枚重ねて使用すると、毛布の間に熱伝導率が低い空気が閉じ込められます。
熱が逃げなければ、体温が大気中へ移動しにくくなり、体は暖かく保たれるというわけです。
家の窓でもこの原理は取り入れられており、2重サッシは、空気を間に挟むことによって断熱効果を高めてるのに役立てられています。
参照元:Why are two thin blankets warmer than one thick blanket?