ヒゲを生やす方法を科学で解き明かす!

ヒゲの生え方を科学的に紹介人体の不思議

ここでは、顔の毛の科学について紹介します。

まず、ふさふさなひげに必要なものは2つあります。

一つ目は、男性ホルモンの代表ともいわれる「テストステロン」。

二つ目は、このホルモンへの反応のしやすい毛包をもつかどうかです。そしてそれは、遺伝子によって決まります。

以下に、ヒゲはどうやって濃くなるのかについて科学的に分かりやすく紹介します。

ひげと男性ホルモンの関係

実のところ、テストステロンは、女性も分泌することはできますが、一般的に最も分泌量が多いのは性的に成熟した男性だといわれています。

テストステロンは、筋肉量の増加、体毛の増加、喉頭の肥大による声の太さなど、一般的に男性に見られる第二次性徴(男女の形態の差が現れる現象)のすべてに関与しています。

もちろん、顔の毛を成長させるのもこの男性ホルモンが大きく影響しています。

うぶ毛を男性ホルモンが刺激

ひげは、突然生えてくるわけではありません。

誰もがすでに生えている小さなうぶ毛とテストステロンが相互作用することで、色素沈着していき、濃く太く生えるように刺激されるのです。

ひげの濃さは男性ホルモンの分泌量とは関係ない

ただし、男性のひげの濃さは、テストステロンの分泌量を示すものではありません

さまざまな民族の男性を比較した多くの研究で、顔の産毛が少ない男性は、ひげが濃い男性と同じホルモンレベルであることが判明しているのです。

では、他に何が必要なのでしょうか?

正しい遺伝子です。

ひげの有無も遺伝子によって異なる

結局のところ、ひげを作るには、テストステロン毛包、つまり、小さな毛が太い剛毛に成長する皮膚の袋、この2つが必要なのですが、

すべての毛包がテストステロンの化学シグナルに同じように反応するわけではないのです。

遺伝的な違いによって、毛包のホルモンに対する感受性が変わることがあります。

その結果、シグナルを読み取るのが難しく反応しにくい毛包の人は、まだらなちょびひげになってしまったり、ホルモンに敏感に反応する人は、剛毛になったりするのです。

つまり、頭髪の色や質感が遺伝子によって異なるように、ひげの有無も遺伝子によって異なるのです。

ひげを剃っても早く伸びたり濃くなったりしない

実のところ、ヒゲを剃ってもヒゲが早く伸びるわけではありません。

なぜこのような俗説が生まれたのかは定かではありませんが、おそらく毛が細長く、先が細くなっていることに関係しているのでしょう。

細い毛を剃り落とすと、太い下の部分が露出し、少し太くみえるようです。

しかし、ひげを剃ったからといって、ひげがふさふさに生えたり、生い茂ったりすることはありません。

好むと好まざるとにかかわらず、自分の顔から生み出されるものはどうも遺伝子が関係しているようです。

参照元:How to Grow a Beard, According to Science