ザンビアに住むこの弾性は、世界最大級のキノコを発見しました。しかも毒はありません。
そもそも毒キノコかどうかを、どうやったら見分けられるのでしょうか?
残念ながら、キノコの専門家は、毒キノコと食べられるキノコを見分けることはとても難しいといいます。
なぜなら、キノコの色や形がそっくりな種でも、毒あるものとないものがあり、その見分けがつきにくいからです。
過去には、キノコの傘が取れやすいものや、動物が食べているもの、木に生えているきのこは安全だという意見もありましたが、それらは全て誤解です。人間と動物は、消化器系が異なるため、食べても安全とは限らないのです。
さっそく、実際のキノコを例に見分けが難しい理由についてみていきましょう。
ただし、切ると青くなったり、夜に光ったりするキノコは危険である可能性が高いなど、ある程度のヒントを知っておくことは十分に役に立つので以下を参考にしてください。
ユニークなキノコの例
目で見て確認できる菌類で、キノコと呼ばれる種は、日本だけでも2500種以上と本当にたくさんの種類があります。
私が裏庭で見たキノコは、今まで見た中で最も奇妙なキノコのひとつでした。
見てわかるように、これは何十本ものキノコがきれいな輪をつくって生えているのです。
しかもこのキノコの輪は、私の裏庭に一夜にして出現しました。
これはいわゆる「妖精の輪」と呼ばれるキノコで、古代には、このキノコの輪は、妖精が夜な夜な踊っていた場所を示していると信じる人もいたそうです。
今日の科学者らは、地中でキノコの胞子が発芽したところから、菌糸が放射状にのびていき、中央付近から枯れていくことから、円形のパターンができると考えており、菌に植物の成長を促す物質と、成長を抑制する物質があることも分かり、注目されています。
煙を出すボール状のキノコ
これは、サッカーボールのようなキノコ。
蹴ったり踏んだりすると、煙のようなものが出ます。
この膨らんだサッカーボールは、実は「パフボール」と呼ばれるキノコの一種。
煙の正体は、胞子と呼ばれる数百万個の微細な粒子です。踏むとその種子が、風に散布されるのを助けることになるのです。
これらは野生に生える面白いキノコのほんの一例に過ぎません。
毒キノコを見分けるのは難しい
ある種の野生のキノコには毒があり、死に至ることさえあると聞いたことがあるかもしれません。
もしそうだとしたら、それを見分ける方法はあるのでしょうか?
残念ながら、毒キノコの色や形は、いつも決まったものではありません。
実際、北米で死にいたるほどの最も有毒なキノコのひとつはこんな形をしています。これは、右側の私たちがピザにのせているマッシュルームとほとんど見分けがつかないことが分かります。
左の毒キノコは「ドクツルタケ」、英語名で「destroying angel:破壊の天使」と呼ばれています。
さて、次は、本当に奇妙な形をしたキノコです。
おそらくその姿を見た人は、毒があるに違いないと思うでしょう。
しかし、これはモレルマッシュルーム(アミガサタケ)と呼ばれるキノコで、毒がないどころか、世界で最もおいしいキノコのひとつだといわれるほど人気が高く希少な高級食材です。
しかし、このアミガサダケにもそっくりな毒キノコがあり、見分けは必ずしも簡単ではありません。
たとえば、シャグマアミガサダケ(False Morel)は、アミガサダケのように見えますが、食べると危険です。
では、毒キノコと食べられるキノコをどうやって見分けるのだろうか?何かよいアイデアやヒントはないのでしょうか?
危険性があるキノコの特徴をヒントにしよう
キノコの種類にはそれぞれ特徴があり、ときにはそれが他のキノコと見分けるのに役立つことがあります。
切ると青くなるキノコ
暗闇で光るキノコ
北米では、ジャック・オー・ランタンと呼ばれる毒キノコがあり、これは昼間はカボチャのようなオレンジ色をしていますが、夜になるとほんのりと緑がかった光を放ちます。
暗闇で光るという事実ももしかしたら毒キノコを疑うヒントの一つになるかもしれません。
鱒(マス)のようなサーモンピンク色したマスタケ(chiken of the wood)と呼ばれるキノコは、1つのキノコの上にもう1つのキノコが重なるように生えている珍しい塊です。
マスタケは、毒キノコに似たものが少ないといわれるキノコの一つで、その奇妙な名前の由来は、一度調理すると鶏肉のような味になるから。
しかし、生で食べると病気になる人もいるため、食べる前に必ずよく調理する必要がありますし、一般に木に生えているキノコは安全だと考えられやすい傾向がありますが、フューネラル・ベルのような有毒な種もあるので注意しましょう。
まとめると、毒キノコかどうかを見分ける方法は一つではないということ。
全てがそうとは限りませんが、傘の裏が白かったり、赤い色をしていたり、刺激臭や生臭いにおいがあたりするものは、毒性が多いのも事実です。識別に自信がない場合は、食べないようにしましょう。
キノコは何千種類もあるため、野生のキノコを食べたいなら、専門家の助けを借りる必要があります。
しかし、専門家になるための勉強をすることもできるので、興味があればぜひ本を読んだり、勉強会に参加したりしてみてください。
キノコについては、以下の動画で確認できます。