ミツバチは、人を刺すと命を落としてしまう唯一のハチです。
しかし、彼らは死んでしまうにも関わらず、なぜ刺すのでしょうか?
実は、ミツバチが刺すのは、私たちが女王蜂や巣にとって脅威であると感じたときだけで、命を落としてしまうのはその針に原因があります。
以下に、働きミツバチが針で刺した後、命を落としてしまう理由を紹介します。
ミツバチの針の仕組み
さて、メスの働きバチは、敵のハチや昆虫を攻撃するために進化したトゲのある針を毒嚢に取り付けています。
トゲは、魚をとるときの銛(もり)のように見え、2列ののこぎり状の刃で覆われており、針を刺すと毒嚢から毒素が排出される仕組みです。
トゲが刺さったままになるのは厚い皮膚をもつほ乳類だけ
刺された後、皮膚が薄い場合は簡単に抜けますが、人間や皮膚の厚いほ乳類の場合、トゲのギザギザがひっかかってしまいます。
したがって、ミツバチが刺した後に自分自身を抜こうと体を引っ張ると、毒嚢や消化管の一部などを残して腹部を引き裂くことになるのです。
これがミツバチが針を刺した数分後に命を落とす理由です。
さて、ミツバチが刺した後、命を落としたとしても、皮膚から針は必ず取り除く必要があります。
なぜなら、毒嚢は毒を送り出し続けるため、痛みが増大してしまうのです。
このようにトゲのある針をもつハチは、一部の働きミツバチだけで、女王ミツバチやスズメバチなど他の種のハチは何度も針で相手を攻撃することができます。