【徹底解説】肝臓を効果的にデトックスする方法

食事・栄養

ここでは、簡単に、かつ、効果的に不調な肝臓をデトックスし、健康な肝臓を最高の状態に保つのに役立つ方法について、ドクターエドワード氏(Dr. Edward F)によるアドバイスを中心に詳しく紹介します。

レモン汁とオリーブオイルを使ったデトックス方法をはじめ、どれも手軽に取り入れやすいという魅力があります。肝臓本来がもつ自然治癒力を高めて、体を内側から浄化する力を強化する助けとなってくれるでしょう。

ヒトの体は、毒素や代謝の老廃物、過剰なコレステロールなどが年月をかけて蓄積すると、新陳代謝が下がり、免疫力が低下して体が疲れやすくなります。

そうなると、胃腸や脳機能の低下、肌荒れなど、体の不調を引き起こすようになっていきます。

体内に蓄積した毒素は、さまざまな病の原因になるのです。

しかし、幸いなことに、私たちの体には、これらの有害な物質を、ろ過して体外に排出(解毒)し血液を浄化し、栄養素や薬剤を代謝してくれる優れたシステムがあります。

それが、解毒の達人「肝臓」なのです。

デトックス法の最後に、肝臓によいと考えられている野菜や果物も加えているので、ストレス多き現代社会でがんばっている人に役立てていただければ嬉しいです。

レモンの肝臓への効果

レモンには、クエン酸が豊富に含まれています。

レモンに含まれるクエン酸は、肝臓の細胞の再生を促して、体内から毒素を排出する作用を助け、

胆汁の分泌を促して、消化機能と肝機能を向上させる効果があります。

また、アルコールによって弱った肝臓や胆嚢の回復にもよく効くといわれています。

酵素を活性化させる力

アレクサンダー・F・ベドー博士によると、肝臓は、全ての食品の中で、新鮮なレモンから最も多くの酵素を作ることができるようです。

体内で解毒酵素がつくられる力を活性化できるため、肝機能を高める効果が期待できます。

肝臓のコレステロール値を低下させる効果

2002年のオランダの研究では、レモンの皮には、肝臓のコレステロール値を減少させる効果があることが示されました。

European Journal of Nutritionに掲載された結果は、レモンが、ハムスターの掲載されています。

動物実験ではありますが、これらの研究は、レモンの皮が人の肝臓の脂肪に働きかけると、脂肪肝にも有益に働く可能性が示されたのです。

肝臓の解毒作用を促す

レモンに含まれるビタミンCは、グルタチオンの生成に必要です。

グルタチオンとは、体内で最も強力な抗酸化物質の1つといわれています。

グルタチオンは、体内のすべての細胞に存在し、ミトコンドリアと呼ばれる細胞のエンジン部分を、細菌やウイルス、毒素から守っています。

肝臓が解毒酵素をつくる力を活性化する働きがあるため、肝機能を高める効果があります。

もし、このグルタチオンが足りなくなると、酸化ストレスやフリーラジカル、感染症などから、細胞が攻撃されやすくなり、大きな負荷がかかった肝臓がダメージを受けて、解毒の仕事をすることができなくなるのです。

肝臓を保護する効果

レモンは他の柑橘類と同様に、ヘスペリジンというポリフェノールを含んでいます。

2005年にBMC Pharmacology誌に掲載されたインドの研究において、ヘスペリジンには肝臓の保護作用があることが示されています。

この研究では、ラットにヘスペリジン化合物を与えた後に毒素(CCl4と呼ばれるフリーラジカルを生成して肝障害を引き起こす肝毒素)を投入した場合、ヘスペリジンを投与しなかった場合よりも肝臓へのダメージが少ないことが示され、肝臓、および腎臓を保護する効果がみられました。

アルコールから肝臓を守る効果

科学雑誌「BioMed Research International」に掲載された医学的研究によると、ラットへの実験によってレモン汁は「アルコールによる肝障害」に保護効果があると述べています。

彼らはまた、この保護効果はレモン汁の抗酸化作用に関連している可能性があると付け加えています。

別の研究でも、レモンに含まれるナリンジンやクエン酸などの有効成分が、肝臓の損傷を減少させると示しています。

オリーブオイルの肝臓への効果

肝臓をデトックスしてくれるのは、レモンだけではありません。

オリーブオイル、特にエクストラバージンオリーブオイルには、抗酸化作用があります。

肝臓を酸化ダメージから保護

2010年に行われた多国籍研究チームによる研究では、エキストラバージンオリーブオイルは、酸化ストレスや肝臓へのダメージを引き起こす毒素からの抗酸化作用を発揮することがわかりました。

抗酸化物質を減少させて酸化ストレスを引き起こすといわれる中毒性の除草剤をラットに投与したところ、オリーブオイルを含む食事を与えたラットは、肝組織のダメージから部分的に保護されたことを発見。

Nutrition and Metabolism誌に掲載されたこれらの結果は、オリーブオイルがダメージを受けた肝臓の解毒剤として期待できることを示しています。

レモンとオリーブオイルを使った肝臓のデトックス方法

肝臓を良好な状態に保つために、オリーブオイルとレモンを使った簡単なデトックス方法を紹介します。

肝機能への効果を得るためには、これを毎日続けることが大切です。

材料
  • レモン汁(1/2個)
  • コールドプレスエクストラバージンオリーブオイル 大さじ1杯から2杯

材料をグラスに材料を入れて混ぜ、1日に1回飲みます。

緑の葉野菜、グレープフルーツ、ビーツ、ニンジン、リンゴ、ベリー類の効果

植物は、肝臓に対して栄養面で薬学的なサポートをしてくれます。

現時点では、植物の肝臓への影響に関する知識はまだ不完全ですが、緑色の葉野菜は肝臓を保護すると考えられています。

医学雑誌「Lipids In Health and Disease」に掲載された科学的研究では、ケールやチコリ、レタス、ホウレンソウ、ルッコラ、パセリなどの濃い緑色の葉野菜は、抗酸化物質をはじめ、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれ、肝臓に有益であると示されています。

グレープフルーツに含まれるナリンゲニンと呼ばれる抗酸化物質は、DNAの損傷から肝臓を保護すると考えられています。

医学雑誌「Nutrients」には、ビーツが肝臓の酸化ストレスと戦い、炎症を予防すると書かれ、別の研究では、ニンジンジュースが非アルコール性の脂肪肝に役立つ可能性が示されています。

その他、りんごにはポリフェノールは肝臓のダメージを修復する助けとなり、食物繊維が豊富で、抗酸化物質がたっぷりと含まれているベリー類も肝臓の保護に効果があると考えられています。

肝臓をデトックスしよう

肝臓のデトックスには、特に効果的な食べ物がありますが、一日に2リットル程度の水を飲む習慣をつけるのもおすすめです。

今回は、肝臓の有害な毒素を中和し、肝機能を高め、エネルギーレベルを向上させるのに効果的な自然な方法について紹介しました。

特にお酒をよく飲む人は、体内に中性脂肪が蓄積しやすくなるので、ここで紹介した食材を取り入れて、体内からデトックスしてみてください。

参照元:
Does Lemon Juice Detox the Liver?
published in the European Journal of Nutrition
BMC Pharmacology
Protective Effects of Lemon Juice on Alcohol-Induced Liver Injury in Mice
The Potential Benefits of Red Beetroot Supplementation in Health and Disease