速く走る方法【腕の振り方】だけで劇的に改善

2021年5月 9日

子供でも大人でも、短距離走でもマラソンでも、多くのランナーが、もっと速く走れるはずなのに、間違った腕の振り方(動かす方向やフォーム)によって大きな損をしています。

私たちは、走るときに「腕の振り方」よりも、どうしても「足の動かし方」にばかり意識が向きがちです。

しかし、ランニングは、腕を正しく使うことが重要

上半身の安定性を高め、走行中のエネルギー活用量にも影響を与えるため、腕の振り方の改善は、より速く走るための近道なのです。

ここでは、走るときの腕の振り方で最もよくある間違いと改善方法について、米ニューヨーク大学(NYU)ランゴン医療センター(Langone Health)の運動生理学者Heather Miltonさんがアドバイスしたものを中心に分かりやすく紹介します。

腕の振りがランニングにとってなぜ重要なのか


ウォーキングやランニングにおいて、エネルギー量を最大限にするには、上半身のフォームを正しく保つことです。

これには、

  • 運動全体を通して体のコア(大幹)な筋肉を鍛えること
  • 腕を正しく振ること

の2つがカギになります。

腕は、手をポケットに入れるように後方に引いた後、前に戻すという一連の動作の繰り返しですが、このとき、非常によく見られる間違いがあります。

腕の振りでよくある間違い

特に多いのが、前に振り出した手が内側に入ってしまい、腕の振りが窮屈になったもの、そして、それとは逆に脇が開いて外側に広がり過ぎるのも不適切な振り方です。

もちろん、腕が横振り後方への振り幅が小さすぎる場合も、走るときに身体のバランスが左右にぶれて、前方への推進力が分散されるので速く走ることができなくなります。

腕が効果的に揺れているかどうかを知る簡単なヒントは、手に注意を払うことです。前方の道路を見て走るときに、手が見える(視界に入る)場合は、おそらく前に振りすぎです。

その場合、後方に腕を振るときに、肘と背中の間に三角の隙間が見えるかを友人に確認してもらうのもよいでしょう。

腕の振り方の改善方法

多くのランニングコーチが、歩幅を伸ばす上で腕が果たす役割を大切にしており、走り方を改善するには、脚の動きよりも、集中して腕の動きを変える方が簡単だと考える人もいます。

ランニング中の腕の振り方は、必ず自分の進行方向に向けてまっすぐに動かしてください。

具体的には、(ズボンのポケットに入れたり、警察官が腰の銃を抜いたりするように)手を腰の高さまで後方に引いた後、そのまままっすぐ前方に戻します。これによって、腕の振り幅が体の前後でバランスよくなります。

同時に、前後にスイングする肘の角度を90度に保っているかも確認してください。

この一連の腕の振り方は、上半身の安定性を向上させるだけでなく、たとえランニングマシンで走る場合でも全身の運動量を最大にしてくれます。

猫背では腕を正しく触れない

腰は体の支点でもあり、バランスの中心でもあります。

上半身のバランスを崩すと、走りを支えている体の構造が、前への推進力を生む前に、姿勢をまっすぐに保つ方に余計な労力を費やさなければならなくなってしまうのです。

特に現代人は、スマホやゲーム、パソコンを長時間使用するうちに背中が丸まったり、肩や腕、あごが前に出た姿勢が増えています。

猫背は、走る時に腕を後方に動かす妨げとなります。

実は、股関節が固いのも、悪い姿勢からくる人が多く、上半身が曲がったまま前傾姿勢でバランスを取っているので、股関節をうまく伸ばすのが難しいのです。

さらに猫背によって、肺が圧迫されて呼吸能力が低下し、背中とお尻の筋肉のつながりが制限されると、体のバランスに悪影響を与えます。

つまり、猫背は、姿勢や腰の柔軟性、運動能力を損ない、バランスを崩して早く走るのを妨げる大きな要因なのです。

猫背が走りに及ぼすデメリットを改善するには

猫背のまま、腕を後ろに無理やり振ろうとすると、単に筋肉に緊張が生じ、体が左右にぶれる可能性が高くなります。

実は、速く走りたい人に必要なのは、顔や肩が前に出た「猫背」の姿勢を治すこと。

姿勢を改善して腕を後ろに振りやすくするためには、フォームローラーで胸や脇腹、肩、腕をストレッチし、背中の筋肉を強化してください。

もし、走るときに前に振った腕が内側に入ってしまうようなら、体のコア(大幹)の筋肉反応が鈍いか、または、体幹が弱いかのどちらかである可能性が高いので、体幹トレーニングを取り入れてみてください。