セロリの色が変わる?植物が水を吸い上げる仕組みを実験で見よう

植物が水を運ぶ方法を調べるための実験夏休みの科学実験

今回は、植物は、てっぺんまでどのようにして水を運ぶのかを実験して調べる方法をscishow kidsより紹介します。

scishowkidsとは、次世代科学基準(NGSS)に沿って、子供が実験を行い、新しい疑問を調べ、専門家と話し、私たちの周りの科学で満たされた世界について学ぶためのサイトです。

皆さんは、植物が生きて成長するためには水が必要なことはご存知でしょう。

水は、植物のすべての部分に必要です。

とても高い木のてっぺんでさえも。水の移動は、植物にとって、本当に長い道のりです。

でも、どうやって木や植物のてっぺんまで水を運ぶのか、不思議に思ったことはありませんか?

せっかくなら教えてもらうよりも、自分の目で確かめたいと思いませんか?

実は、あなたの家にある植物を使った実験で水の通り道を調べることができます。

植物が水を運ぶ方法を調べるための実験

では、植物がどのように水をてっぺんまで移動させるのかをセロリに教えもらいましょう。

この実験には、次のものが必要です。

葉を残したセロリの茎
濃い色の食用色素(着色剤)、赤か青がよいでしょう
セロリが入る大きさのカップ
スプーン

実験方法

まず、カップの半分ほどまで水を入れます。

そして、その水に食紅(食用着色剤)を5滴以上垂らします。たくさん入れたほうが後で見やすいので、濃い色をつけるためにもたくさん入れてください。

次に、セロリの茎の下端を切り落とし、葉を上側にしてコップの色水につけます。

科学研究:セロリが水を吸い上げるのを観察しよう

色水がセロリをどう変化させるか、最低でも丸一日は待たないといけないため、どこか邪魔にならないところにセロリの入ったカップを置いておきましょう。

数時間おきにセロリの様子を見て、色の変化の様子を観察するとよいでしょう。

1日経ったら、セロリのてっぺんにある葉っぱをよく見てみてください。

茎を採り出して、水に浸かっていた下の切り口を観察してみましょう。

どうでしょう?

実験結果

もし、着色液を十分に入れ、十分な時間待ったなら、セロリの葉の一部が緑から水の色と同じに変わっているのがわかるはずです。

(色の変化が見られない場合は、着色料を追加したり、新しいセロリでやり直してみましょう)

そして、セロリの底の切り口部分もおそらく色が変わったでしょう。

本当だ!葉が赤色になってる。何が起きたの?

水が植物の中を移動したのです。コップの水が、セロリの茎をつたって葉の先まで上がっていったのです。

植物が水を吸い上げる仕組み

葉の部分の色が変わり、茎を切ると断面からは茎の中まで色がついているのがわかると思います。この色が変わった部分が水の通り道

このような水の動きは、植物では常に起こっていることなのです。

これは、水が植物の上部から、つまり、葉を通して出ていくことで、出て行った水と同じ量を下からさらに植物が吸い上げるために起こります。

植物が「満水」になると、例えばセロリの茎を長い間水に浸しておくと、植物は「気孔」と呼ばれる葉の小さな穴を開いて、茎から吸い上げた内部の余分な水の一部を空気中に出します(蒸散)。

そして、この余分な水の粒子は空気中に移動する(蒸散)ときに、まだ葉の中にある水の粒子を引っ張り、葉の中の水が茎の中の水を引っ張り、さらにその水が根の中の水を引っ張るのです。

このように、外からのエネルギーの影響を何も受けずに、細い管の中を水(物質)が移動する現象を「毛細管現象(もうさいかんげんしょう)、capillary action」といいます。

それはまるで、植物の上から下まで、水の粒が引っ張り合う大きな鎖のようです。

この「毛細管現象」と「水の分子がお互いに引っ張り合う力」によって水は上に移動するのです。

そういえば、水の引き合う力については、氷の花「フロストフラワー」や「ヘアアイス」と呼ばれる氷の正体とはで詳しく学びましたね。

植物の中を水が通る穴は0.1ミリ以下と細いからこそみられる現象で、この管が大きい穴(太い管)だと、持ち上げないといけない水の粒が多くなりすぎて(管と接する水分子の表面積の割合は小さくなる)、水は下向きに引っ張る重力(自分の重み)に負けてしまうため上がらなくなります。

この実験では、セロリの葉から空気中に水が移動しました。そのとき、水の粒は互いにくっついて茎の中を移動し、着色液も一緒に引きずり込みました。

しかし、実際の色は水の粒と一緒に空気中に蒸発せず、セロリの中にとどまったままの状態です。

水の通り道「植物の木部(もくぶ)」とは

実は、セロリの底を見ると、この色のおかげで、植物の中で水を動かしている特別な部分が見えます。

この部分は、木部と呼ばれる部分です。

木部は、中が空洞で、まるでパイプかチューブのような形をしている導管(どうかん)、または仮道管(かどうかん)と呼ばれる管がたくさん集まってできています。

水が重力に逆らって根から高い木の葉に移動するときも、コップの中の水がセロリの茎の上部に移動するときも、水はこの木部で運ばれているのです。

植物を使った科学研究

いかがでしたか?

植物は、「蒸散の力」、「水の分子がお互いに引っ張り合う力」、「毛細管現象」などの力があわさって、ときには10メートルもの高さまで水を上げているのです。

もちろん細い管1本だけでは吸い上げる水の量は限られているため、管の数をたくさんに増やしたり、管を水に濡れやすい素材にしたり、管の中に凹凸を作って水分子と接する面積を大きくしたりすることで水を吸い上げる力をパワーアップする工夫しています。

この実験を一度やったからには、他にもやってみたい実験がたくさん思い浮かびませんか。

たとえば 食紅の種類は関係あるのか?

セロリの茎の下部だけを二つに裂くように切って、それぞれの先を違う色の水(青と赤)の中に入れたらどうなるでしょうか?上の葉っぱ全体が紫一色になるか、青と赤に配色が分かれるかなど予想してみましょう。

違う種類の植物、あるいは花を使って同じ実験をしたらどうなるでしょうか?花の色は変わるのでしょうか?青い花を、赤い水に浸すと、花は紫色になると思いますか?同じ花を、異なる日に違う色の水につけるとどうなると思いますか?

実験の可能性は無限大です。

ぜひこのように身の周りで疑問に思ったことについて、家庭でも実験してみてくださいね。

参照元:https://youtu.be/KIug9Foou3s