「自分らしさは消去法で見つかる」マシュー・マコノヒー卒業生に贈るスピーチ

世界のスピーチ集

俳優マシュー・マコノヒーは、あることをやめたとき、演技を楽しめるようになり、以前より多くの興行収入や賞賛を得ることができたといいます。

それは、日々の労働を、映画の興行収入や人に演技を認められることなどのための手段とすること。

以下に、マシュー・マコノヒーが、2015年度のヒューストン大学卒業生にむけて贈ったスピーチ、自身の人生で学んだ真実についての抜粋(日本語訳)と実際の動画を紹介します。

たくさんの選択肢があるほど、私たちは破滅に導かれていきます。無駄なもの、時間を取り除いてください。あなたの選択肢を減らしてください。

自分自身に休息を与え、まず、自分らしくないものを排除してください。そうすれば、自分がどこにいるべきかがわかるでしょう。

そして、努力して汗を流せる場所、成功へのプロセスを楽しめる場所を作りましょう。

マシュー・(デヴィッド)・マコノヒーは、アメリカ合衆国の俳優、映画プロデューサー。映画「ダラス・バイヤーズクラブ」では、HIVに感染した主人公を演じ、第86回アカデミー賞主演男優賞を受賞。

参照元:wikipedia

人生は楽ではない

みなさんのなかには、不透明な将来に対する怖れ、就職が決まっていない不安をもつ人もたくさんいるかもしれません。

それでいいのです。それが現実であり、私たちが生きる世界だからです。

人生は、今までもこれからもやさしいものではありません。公平でもありません。

しかし、自らが被害者だと感じるような罠にとらわれないでください。

みなさんは被害者ではありませんし、それを克服できます。それを乗り越えて、うまくやっていくのです。

そう、ほとんどのものは、汗を流して手に入れたほうが報われるのです。

「信じられない」は辞書の中で最も愚かな言葉である

「信じられない」は、口にすべき言葉ではありません。

スポーツのプレーにしても、本や映画にしても、信じられないほどの勇気と言うにしても、おそらくそれは驚異的で劇的で、最高に優れている見せ場でしょう。

でも本当に信じられない?

NOです。他人と自分をもっと評価してあげてください。

それは実際に起こり、あなたがたは目撃者なのです。実際にやりとげたことです。信じてください。

偉大な行為を現実のものとして認め、人の悪の能力について甘く見たり、自分自身の欠点を否定したりしてはならないのです。

私たちのすることに、信じられないようなことは何もないのです。バカな言葉だ。ありえないほど愚かな言葉。

「幸せ」と「喜び」は違う

「私はただ幸せになりたい」 よく聞く言葉です。

しかし、幸せとは何でしょうか?

幸せとは、ある結果に対する感情的な反応であり、勝てば幸せになり、負ければそうでなくなる、というような因果応報的な基準は、それを達成するたびにすぐに引き上げられてしまうので、持続することができません。

幸せとは、特定の結果を求めるものであり、結果に左右されやすい(結果次第)のです。

幸せが目的であれば、頻繁に失望させられ、多くの時間を不幸に過ごすことになります。

しかし「喜び」は別のものです。

それは選択でもなく、結果への反応でもなく、不変のものなのです。

喜びとは、結果がどうであれ、「なすべきことをなすことによって得られる感情」なのです。

俳優である私の場合、日々の労働を(興行収入や人に演技を認められることなど)ある目的のための手段とすることをやめたとき、演技を楽しめるようになり、文字通り幸せになったのです。
すべて合理的な目的ですが、真実は、仕事、映画を作ること、行為自体が報酬になったとたん、私は以前より多くの興行収入、賞賛、尊敬を得ることができました。

喜びは進行中であり、常にアプローチ中です。

自分にとっての成功を定義する

みな、成功を望んでいますよね。

では、自分自身にどんな成功を望むのか、成功とは何かを問いかけてください。

それは、お金かもしれないし、家族、幸せな結婚かもしれません。

成功とは何かを自分自身に問い続けてください。

時間が経てば答えが変わるかもしれませんし、それはそれで構いません。

どのような答えを出したとしても、あなたの魂を危険にさらすような選択はしないでください

自分が何者であるか、何者でありたいかを優先させ、あなたの人格に敵対する何かに時間を費やすことはありません。

人生は、人気投票ではありません。

勇気を出して丘を越えてください。

しかし、まずは、質問に答えてください。

「私の丘とは何か」

消去法はアイデンティティへの第一歩

消去法はアイデンティティーの第一歩です。

どこにいるかと同じくらい、どこにいないかが重要なのです。

人生のアイデンティティにつながる最初のステップは、通常、「自分が何者であるかを知っている」ではなく、「自分ではない私を理解すること」なのです。

消去法のプロセスが本当の自分を知ることにつながります。

本来の自分ではないことを取り除いていくこと、つまり、自分に合わない人々や場所に、あなたの時間とエネルギーを使うのをやめることです。

そうすることで、ふとより健康的で、より喜びをもたらすような場所で、より多くの時間を過ごしている自分に気がつくのです。

なぜ?それは、あなたを自分らしさから遠ざけていた「誰か」「どこか」「何か」「時間」を排除したからです。

信じてください。

人生の選択肢は、多すぎます。

たくさんの選択肢があるほど、私たちは破滅に導かれていきます。

無駄なもの、時間を取り除き、あなたの選択肢を減らしてください。

自分が何者であるかを知るのは難しいことです。自分自身に休息を与え、まず、自分らしくないものを排除してください。そうすれば、自分がどこにいるべきかがわかるでしょう。

そして、努力して汗を流せる場所、成功へのプロセスを楽しめる場所を作りましょう。

自分の意思で、自身の助言に耳を傾け続けてください。

果てしない未来に向けて舵をとり、自分の物語を描きましょう。

怖れを克服し、自分自身と仲良くしましょう。

それが、私が話してきた世界です。

みなさんの幸運を祈ります。

ただ自分の人生を生きつづけてください。

Matthew McConaughey スピーチの動画

The 13 Truths – Matthew McConaughey [MOTIVATIONAL SPEECH]