ウコンのシミを石鹸で洗うと「赤色」になった理由

ターメリックは天然の指示薬キッズサイエンス

カレーには欠かせない黄色いスパイスといえば「ターメリック(秋ウコン)」です。

実は、シャツについたターメリックのシミは、石鹸水で洗ってはいけません。

残念ながら、赤いシミになってしまいます。

では、なぜ赤くなってしまうのでしょうか?

以下に、ターメリックの性質をもとに、シミが黄色から赤色になる仕組みを紹介します。

ターメリックは天然の指示薬

ターメリックは、布の上に落ちたとき、黄色でした。

実はターメリック、水溶液の酸性、アルカリ性を調べる天然の指標(酸塩基の指示薬)になるのです。

そうです。学校で習う指示薬でいえばアルカリ性にしか反応しないフェノールフタレイン溶液(酸性や中性で無色、アルカリ性で赤色を示す)のようなもの。

石鹸水のアルカリ性に反応

さて、洗剤の話に戻りましょう。

一方にはレモン汁が、もう一方には石けん液が入ったボトルがあります。

レモン汁をターメリックのシミにかけると、色は黄色のままであることがわかります。

これは、レモン汁が酸性であるためです。

ターメリックは酸に触れても色が変わることはないので、レモン汁が酸生であることを示しています。

しかし、ターメリックのシミに石鹸水をかけると、色が黄色から赤色に変わってしまいました。

これは、石鹸がアルカリ性であるためです。

ターメリックは、アルカリ性(塩基)と接触すると、黄色から赤に色が変わるので、石けん液がアルカリ(塩基)であることがわかります。

つまり、ターメリックのシミは、どんな種類のアルカリ性(塩基)の物質に触れても赤くなるのです。

指示薬には他にも、酸性で赤、中性で緑、アルカリ性で青色を示すpH試験紙」、酸性で黄色、中性で緑色、アルカリ性で青色を示すBTB溶液」、酸性で青から赤に、アルカリ性で赤から青色に変わるリトマス試験紙」などがあります。

ちなみに、ターメリックとは、数あるウコンの品種の中で「秋ウコン」と呼ばれる種をいいます。

参照元:Why does a turmeric stain turn red?