なぜみかんは水に浮き、皮を剥くと沈むのか?

夏休みの科学実験
みかんは、皮付では水に浮き、皮を剥くと沈みます。

「皮付だと皮の分だけ重くなるから沈むだろう」と考えていた人は予想外の結果に驚いたのではないでしょうか?

このようにみかんが水に浮いたり沈んだりするのには「密度」が関係しています。

さっそく以下に、みかんが水に浮いたり、沈んだりする理由を科学的な視点でみていきましょう。

水に浮くか沈むかを決めるのは密度

すべての物質が水に浮くわけではありません。

水に浮くか沈むかは、密度によって決まります。

密度とは、ある物質の中に原子がどれだけ密に詰まっているかを示す尺度です。

原子が密に詰まっているほど、その物質の密度は大きくなり、密度が小さい物質よりも同じ体積あたりの質量が大きくなります。

実は、死海で体が沈まないのも、氷が水に浮くのも、太平洋と大西洋の水が混ざり合わないのも、密度が関係しているのです。

みかんが浮く理由

みかんの皮は多孔質で小さな空気の隙間がたくさんあるうえ、皮と実の間にも空気の層があります。

これが、みかんの密度を小さくし、浮くことを可能にしているのです。

皮を取り除くと、ジューシーで密度の高い物体だけが残り、水に沈むのです。

皮を剥いたみかんを浮かせる方法

では、皮を剥いたみかんを浮かせる方法はないのでしょうか?

水に浮くのであれば(「密度を可視化する実験」を参考に)、水よりも密度の高い液体を探して実験するのも楽しそうです。

ここで紹介した科学実験は簡単にできるものなので、他にもぜひ、水に浮いたり沈んだりする果物や野菜を探してみてくださいね。

参照元:Does an orange float or sink?