ギターのような楽器には、大きな体積をもつ空洞の箱があります。
ギターの弦を振動させると、この箱の中で振動が起こり、箱の中で大量の空気を振動させ、(弦と同じ周波数の)大きな音を発生させているのです。
以下に、ギターの中で音が大きくなる仕組みについて紹介します。
音って何?
私たちの耳は、その振動を電気信号に変えて脳に伝え、脳で音として認識するのです。
音が出るところは、必ずそこで振動が起こっており、音の大きさは振動の幅の大きさ、音の高さは一定時間あたりの振動数の影響を受けます。
ギターで起こる強制振動
物体を叩くと、その物体は振動します。
すると、その振動が、他の物体を振動させることがあります。
強制振動は、バネやブランコのように、振り子の動きが中心に戻ろうとする力に対して、ゆれと同じタイミングで周期的に外から力を加えることで起こります。
ギターの箱が空洞の理由
これで、空気の振動が音を生み出すことがわかりました。
音の正体は、ある物体から発生した振動(による空気の圧力の変化)によるもので、この発生源(音源)がギターでいう弦なのです。
さて、ギターの箱の中は空洞で、大量の空気が入っています。
ギターの弦を弾くと、弦は振動し始めます。
実のところ、弦の振動で発生する音は弱すぎて聞こえません。
しかし、弦の振動が空の箱の中の空気に影響を与え、強制振動を発生させるのです。
そして、大きなギターの箱は体積が大きいので、弦の振動数(固有振動数)と同じ周波数で空気を大量に振動させることができるため、振幅が増大する現象が起きます。
このとき、大量の空気が振動するほど、発生する音は大きくなります。
ちなみに、全てのものには「固有振動数」があります。
共振の力は、時には建物や橋のような強固で巨大な物体ですら壊すことがあるのです。
もろい素材からなるガラスにおいては、音が大きいほど、より激しく振動し、粉々に砕け散ることもあります。