アメリカでは毎年、数億羽におよぶ鳥が、昼夜や建物の高さを問わず、窓ガラスに衝突して命を落としているといわれています。
高速で飛ぶ鳥にとって、ガラスへの衝突は致命的です。
一体なぜ鳥は、危険にもかかわらず、ガラスに飛び込んでいくのでしょうか?
以下に、鳥が窓に衝突する原因について紹介します。
鳥はガラスを認識できない
人間は、フレームやノブのような視覚的な手がかりから、透明ガラスの存在を予測することができます。
しかし、鳥にはその能力がなく、透明なガラスを認識することができないために、ガラスに空や木々が反射して映っていると、そのまま突き進んでしまうのです。
また、ガラスに映った果物や隠れ家を、飛び込みたくなるような現実の物体と認識してしまうと衝突が起こりやすくなります。
特に夜になると、星を目印に移動する渡り鳥らは、街中のネオンに惑わされて迷い込み、翌朝飛び立つときにガラスの反射光に惑わされて衝突するケースもあります。
縄張り意識が高まる繁殖期に多いケースでは、窓に映った自分の姿を見て、別の鳥と見間違えて攻撃するようになるため、衝突の頻度が高くとも考えられています。