アリの巣にはごく少数だけが使うトンネルがあるって知っていますか?

アリの巣はどうなっているのか?動物・生き物

みなさんは、アリ塚の下の巣は、実際にどうなっているのか知りたいと思ったことはないですか?

アリの巣は、あのちっぽけな入り口「アリ塚」からは想像もできないほど巨大で、よく考えられた機能的な迷路となっています。

アリ塚は、巨大な氷山の一角に過ぎず、その下には、25万匹ものアリが暮らしているのです。

では、巣の中は一体どうなっているのか、以下に見ていきましょう。

アリの巣は巨大な育児施設

アリ塚は、巨大な地下構造物である「巣」のてっぺんです。

地面にこんもりと盛り上がった土の山は、アリが巣をつくるために掘り出した土砂が積み上げられたもの。

ヒアリのように、アリ塚を大きな土で覆って、巣を強化し、断熱する機能を持たせる種もいます。

巣は基本的に巨大な育児施設であり、赤ちゃんを育てるための快適な場所なのです。

巣には、たくさんの赤ちゃんがいます。

母親の女王アリは、1日に1,500個の卵を産みながら巣の中を動き回ります。

赤ちゃんアリが育つ温度域は限られているため、巣の中は、エアコンの力を借りることなく快適な温度に調節された空間でなければなりません。

一体アリは、巣内をどのようにして快適な温度に保っているのでしょうか?

その秘密は、巣のデザインにあります。

アリの巣の形は「アイスクリームコーン」

巣はアイスクリームのコーンのように配置されています。

一番上にはアイスクリームの山にあたるアリ塚。

アリ塚は地表にあるため、太陽の熱による温かな部屋で赤ちゃんがくつろぐことができるのです。

しかし、一日中そこにいると暑くてたまりません。

そこで登場するのが、アイスクリームのコーンの部分です。

アリ塚は、地下2メートルまで掘られたいくつかの縦穴とつながっています。

成虫は一日中、子アリにとって最適な温度を追い求めてこの縦穴を上り下りしているのです。

そして、巣の中には、このメインの縦穴から枝分かれした先細りのトンネルが何十本もあります。

このトンネルは小部屋につながっており、アリは再び赤ん坊を移動させるときが来るまで、各部屋で休息し、食事をし、子に餌を与えるのです。

さて、巣の中にはもう一種類、ごく少数のアリだけが使うトンネルがあることを知っていますか?

ごく少数のアリだけが使うトンネルの正体

コロニーでは、誰かが他のみんなのために食べ物を見つけなければなりませんが、食べ物を探して巣の外を走り回るのはとても危険な仕事です。

そこで登場するのが採餌トンネル。

これは地表から数センチメートルのところにある水平な横穴通路です。

しかし、185平方メートルにも及ぶ広大な縄張り全体を迷路のように網羅しています。

偵察隊はこの通路を駆け抜けることで、目的地までの間、少しでも長く安全な地下を通って移動ができるようになっているのです。実際にアリが、目的地(エサ場)と巣の間の最短経路をとる様子も観察されています。

アリの巣の脅威

しかし残念ながら、巣やこれらの秘密トンネルがすべての脅威からアリを守ってくれるわけではありません。

アリの巣の中には、さまざまな生き物が潜り込んでいるのです。

なかにはアリノタカラのように無害な好蟻性生物もいますが、セイヨウシミやクモ、ダニなどの恐ろしい害虫もいます。

寄生して、アリの幼虫の体液を吸うダニ、巣の中に潜り込んで卵や幼虫を食い荒らす甲虫やゴマシジミの幼虫たちです。

さらに、コロニーにとっての脅威は侵入者だけではありません。

ときおり人間や大洪水などの自然災害が巣を荒らすことだってあります。

そうなれば、アリは巣を離れるしかなく、コロニーは大移動して、ゼロから新しい巣を作ります。

驚くかもしれませんが、アリが巣を新しく作るために必要な日数はわずか数日。

なんと一晩で、庭に何メートルものトンネルが出現するのです。

多くのアリは、土の中で食料、水分、身の安全などの必要を満たすために土の中に巣を作ります。

このアリが巣を作るプロセスは、多くの土を移動させるため、土の生態系にもさまざまな影響を与えているのです。

参照元:What’s Inside An Anthill?