涙が塩辛いのは、塩化ナトリウムイオン(電解質)を含む体内の水分からできているからです。
涙は、98%が水で、残りは塩辛さの原因であるナトリウム(電解質)やカリウム、タンパク質などからできています。
塩分、つまり塩化ナトリウムは、さまざまな身体機能に不可欠なもので、私たちの体にイオンの状態でとけています。
以下に、涙が塩辛い理由についてみていきましょう。
涙の成分「ナトリウムイオン」の働き
まず、塩の成分であるナトリウムイオンは、脳から情報を伝達する神経インパルスになくてはなりません。
私たちの体は、ナトリウムイオン(電解質)を利用して電気を作り出し、脳を動かし、筋肉の収縮を助けています。胃酸にも不可欠な成分です。
調査によると、成人の体内には約200gの塩分があります。
これだけの塩分があるのなら、汗や血液、涙などの体液に塩分が含まれているのも納得がいきます。
もし私たちの涙を100%純粋な水にするためには、それだけ多くの余分な細胞エネルギーが必要となります。
さらに、涙の一部は私たちの目を守るために常に分泌され続けているため、涙に含まれる塩分がバクテリアの繁殖を抑え、感染症を防ぐと考えられているのです。
また、涙には、ミネラルやビタミンが含まれており、目に栄養を与え、細胞働きを助けているのです。