目には見えませんが、気圧は私たちの天気に大きな影響を与えています。
まず、大気圧とは、上空の空気の重さが地表に及ぼす力のことです。重力によって上空の空気が引っ張られる際に、地表を押す力です。
この空気の押す力が、大きくなるところを「高気圧」といい、小さくなるところを「低気圧」といいます。
基本的に、海面気圧が最も高く、高度が上がるにつれて低くなります。
高気圧(周りよりも気圧が高い所)と低気圧(周りよりも気圧が低い所)の帯は世界中を覆っており、いかのように天候の変化に重要な役割を果たしているのです。
以下に、上空の空気の重さが及ぼす力が、天気にどのような影響を与えているのかをみていきましょう。
気圧の違いが風(空気の流れ)を生む
一言で言えば、上昇する空気は地表の気圧を低くします。
反対に、空気が沈むと、地面を押す力は大きくなるので、地表の気圧は高くなります。
水は高いところから低いところに流れますが、これと同じように空気も、高気圧から低気圧へと自然に流れようとします。
これらの異なる気圧の領域が、地球の自転と相まって、空気の流れや風を生み出すのです。
高気圧は晴れやすい理由
高気圧に覆われると、上空から空気が下降するため、下にもともとあった空気が圧縮されます。
空気が圧縮されて重くなり、気温が上がると、水分は水蒸気として空気に含まれるようになり、穏やかな気候を生んだり、晴れたりすることが多くなります。
また、冬や寒い地方によく見られる高気圧は、冷たい空気の方が暖かい空気よりも重いため、濃くなった空気によって地上の気圧が高くなるからです。
低気圧は雲や風、降水を発生させる理由
一方で、低気圧の場合、風は急速に内側や上へと上昇します。
なぜなら、低気圧は中心にいくほど気圧が低くなるため、外側から内側に向けて空気が流れ込むからです。
すると、中心に流れ込んだ空気は、逃げ場を失って、上に向かって上昇し始めます。
地表から上昇した空気は、上がるにつれて膨張して、熱を生みだすのに必要なエネルギーを膨張に使ってしまうため、気温が下がります。
それらが上空で冷やされると、水蒸気(気体)が水に変わって雲や降雨を生じさせやすくなるのです。
暴風雨は、強い風と大雨をもたらす深い低気圧の領域です。
このように、気圧は、空気の流れ(風)を生み、私たちの天気に大きな影響を与えているのです。