沸騰した湯を氷点下の空中にまくと「雪」ができる?

キッズサイエンス

凍えるほど寒い氷点下のなか、沸騰したお湯を空中に投げるとどうなると思いますか?

積もった雪の上に、ぽたぽたと落ちるのではなく、なんと空中で雪に変わってしまったのです。

しかし、なぜ沸騰したお湯が瞬く間に雪になるのか不思議だと思いませんか?

それには、極端な気温が影響しています。

では、外が凍えるように寒かったらいつでもどこでも湯は雪になるのでしょうか?

どうやらそううまい話ではないようです。以下に、湯が一瞬にして雪になる理由やその仕組みをみていきましょう。

湯が雪に変化する条件

湯が雪になるという驚くべき変化は、いつでもどこでもできるわけではありません。

熱湯から直接雪を作るには、いくつかの条件、正確には以下の2つの条件を満たす必要があります。

水は沸騰した状態の100℃から温度が下がっていないこと。
外気温が-20℃から-30℃の範囲にあること。

そのためには、耐熱性の高い魔法瓶で湯を安全に持ち運ぶ必要があります。

もし外気温が十分に低くなかったり、水温が摂氏100度未満であれば、水から雪への変化は起こりません。

湯が雪になる理由と仕組み

沸騰した湯は、冷水よりも蒸発点に近い状態にあります。

冷たい空気は、とても密度が高いため、水蒸気分子を保持する能力が極端に低くなるのです。

そのため、熱湯が冷気に投げ込まれると、小さな水滴は、地面に到達する前に急激に作られた雲の中で冷却、蒸発することができるのです。

雪の正体とは?

実際には、この水は、直接雪に変わったわけではありません。

実は、雪にみえる物体の正体は、水が急速に蒸発して蒸気になり、それがすぐに凝縮して雲になったものです。

つまり、本物の雪を作ることはできませんが、沸騰したお湯から巨大な蒸気の雲を作ることはできるのです。

参照元:boiling water to snow